朝日大学の学生が、ホームレスの男性殺害に関与したということで、逮捕されたことがニュースとなっています。
この事件について、朝日大学の公式ホームページ上に「本学学生の逮捕を受けて」と題した文書を掲載しました。
しかし、この掲載方法には非常に悪意ある掲載方法がとられていることが分かりました。
それは、Googleやヤフーといった検索エンジンでこの「本学学生の逮捕を受けて」のウェブページが見つからないように小細工を仕掛けていたのです。
朝日大学が行った悪質な検索エンジン対策
ここで朝日大学が行った悪質な検索エンジン対策について解説します。
noindexにし、更に文章を画像化
朝日大学は、「本学学生の逮捕を受けて」と題した文書を2回に分けて掲載しています。
その最初の掲載が最も悪質な掲載方法を採用しています。
それは、検索エンジンにウェブサイトが見つからないようにする対策です。
技術的にいうと、ウェブページにnoindexタグを記述し、検索エンジンのロボットがクロールしないようにしていたのです。
検索エンジンのロボットがクロールしないと、当然Googleのデータベースには格納されませんので、検索エンジンで検索しても、検索結果には表示されません。
そして、朝日大学はnoindex化だけでなく、更に文書の画像化も行っていました。
通常ウェブページに文章を掲載する場合は、検索エンジンに文章の内容を伝えるためにテキストで記述します。
しかし、検索エンジンに知られたくない文章は、テキストを画像化し、それをウェブページに掲載するという手法が取られます。
これは、過去にも色んなところで行われた行為です。
Googleのクローラーは、画像の内容自体については理解できないと公式には言われています。
そのため、画像の内容を検索エンジンに伝えるためには、画像周辺のテキスト情報と、画像フィアルに対するaltタグが重要な意味を持ちます。
出典:https://support.google.com/webmasters/answer/114016?hl=ja
Googleの検索クローラーは、画像周辺にあるテキストから、その画像の内容を推測します。
また、、代替テキストと呼ばれるaltタグに記載されたテキスト情報も画像の内容を理解するのに使われます。
しかし、今回の朝日大学のケースでは、文章を画像化した周辺にテキストは少なく、altタグも空欄にされています。
このように、朝日大学のHPでは、逮捕に関するプレスリリースを検索エンジンに見つけにくいように細工が施されていました。
第二報ではnoindex化は取りやめるも文章の画像化は継続
朝日大学は4月25日に「本学学生の逮捕を受けて(第二報)」を公式ホームページに掲載しました。
こちらは、前日の第一報とは異なり、ウェブページにnoindexの記述はありませんでした。
第一報について、指摘を受けたからでしょうか?
しかし、第一報の記事は本記事を書いている時点でもnoindexタグが埋め込まれたままです。
そして、第二報でも文章は画像化された状態で掲載されています。
更に、第二報では文章が分割されて画像化されています。
他のお知らせはちゃんと文章で掲載しているので悪質行為なのは確実
ウェブページにアップする文章を画像化する理由として、ここまで解説してきた悪質な目的以外に文書改ざん対応という目的も考えられます。
しかし、朝日大学の場合、HPに掲載されているここ最近の新型コロナウィルス対応に関する注意喚起等については、ちゃんとテキストとしてウェブページに公開されていることから、今回の逮捕問題についてのみ悪質な細工を行っているのは明白です。
これらの行為から、朝日大学は良くない情報を隠蔽する傾向にあることが分かります。
今回の学生逮捕によって朝日大学の評判は悪くなる訳ですが、良くない情報を隠蔽しようとする行為は、朝日大学の評判を更に落とすことに繋がる行為だと理解されなかったのが残念です。