SEO対策を行う上で重要なツールが、グーグルが提供するGoogle Search Console(サーチコンソール)です。
今回は、そんなSearch Consoleについて、誤解されていたり、認識されていない点について触れたいと思います。
被リンクのレポート機能に関して誤解や認識されていない点
サーチコンソールでは内部及び外部リンクのレポート情報を見ることができます。
しかし、このレポートについて誤解していたり、理解されていないケースが多々見受けられます。
nofollow属性が付いている被リンクもサーチコンソールに表示される?
nofollow属性が付いている被リンクは、リンク先へページランクのリンクジュースを渡さない(被リンク効果を与えない)リンクですが、サーチコンソールでは、nofollow属性が付いたリンクも表示されて、リンクの数としてカウントされるとグーグルのヘルプフォーラムではエキスパートの方が回答しています。
最新情報として、nofollowリンクでもGoogleが有用と判断したリンクは被リンクとしてページランクを渡すように変わりました。
nofollow付きのリンクがサーチコンソールで表示されている
2019年4月25日のウェブマスターオフィースアワーでGoogle金谷さんから、サーチコンソールのリンクレポートに表示される件について報告があり、nofollowリンクもリンクとして表示されるということです。
なお、サーチコンソールに表示されるリンクは被リンク効果があるかないかの判断にはなりません。
単純にどこのサイトからリンクされているかを把握するために用意されているということだそうです。
新しいサーチコンソールでリンク抽出精度は向上
サーチコンソールは2019年に新しいバージョンへと正式にアップデートされましたが、リンクの抽出精度については、新しいサーチコンソールの方が向上しているとされます。
ちなみに、nofollow属性は、主にリンク先が信用できないサイトであったり、有料リンクであったり、アフィリエイトリンクのような広告リンクに付けます。
要はお金のやり取りが絡むリンクにはnofollow属性をつける必要があります。
ブログの世界だと、スポンサーや企業からお金や無償で製品をもらって記事を書いて、スポンサー先にリンクを貼るような行為についても、nofollow属性をつける必要があります。
リンクの否認をしても、サーチコンソールに表示され続けます
サーチコンソールのリンクに関するレポートを見て、これはスパムリンクだなとか、低品質なリンクだなと思ったリンクを否認することがあると思います。
しかし、否認行為によってサーチコンソール上から、これらのリンクが消えることはありません。
そのため、否認による効果をサーチコンソールで確認することは出来ません。
尚、否認ツールを使うケースについて、海外SEO情報でお馴染みで、Googleウェブマスターフォーラムのエキスパートに認定されている鈴木さんは、否認ツールは手動対策(手動ペナルティ)を受けている時に使用するもので、それ以外で使用するものではないとコメントしています。
ついついサチコの被リンク一覧を見ていると、このリンク怪しいサイトから送られているからと思って否認をしたくなりますが、一般的なブロガーが利用するにはリスクが大きすぎます。
精神安定剤としてリンク否認を行うことは否定しませんが、リスクも大きいです。
自分勝手な判断で、低品質だとかスパムサイトだと判断してドメイン丸ごと指定してリンク否認したら、Googleが被リンクとして認めているリンクも無効化されてしまい、検索順位に悪影響を与えます。
ASCII.jp:「不自然なリンク」の判断ができないなら、リンクの否認はしなくてよい
サチコのリンク一覧に表示されているが、アクセスしてもリンクがない
サーチコンソールに表示される被リンクの情報には、かなりのタイムラグがあります。
そのため、今サチコで見ている被リンク情報が最新状況を示すものではありません。
サチコのリンク情報は、Googleのクローラーがサイトをクロールしたタイミングで更新されます。
しかし、頻繁に更新されていないサイトであったり、自動生成されるような一般的な低品質サイトの場合は、クローラーがクロールする頻度も低いため情報が更新されず、サーチコンソール上で被リンクがあると表示されているアドレスでも、実際にアクセスしてみると、リンクが無いという状態が多々発生します。
そのため、クロール頻度が少ないサイトからのリンク情報が、サチコから消えるには数ヶ月から半年程度かかる場合もあります。
SEO対策するなら最低限知っておきたいGoogle公式メディア
ブログを運営していて、アクセス数を気にしてちょっとした分析をするような方は、少なくともGoogle公式のSEO情報は目を通しましょう。
以下に、代表的な2つのメディアを紹介しておきます。
月1で行われるGoogleのウェブマスターオフィスアワー
Googleジャパンでは、毎月1回ウェブサイトを運営している個人や法人から、検索関連の質問に答える動画番組(ウェブマスターオフィスアワー)をyoutubeにアップしています。
このオフィスアワーでは、Googleジャパンで検索エヴァンジェリストを務める金谷さんと、あんなさんの二人が事前に寄せられた質問や疑問に対して、回答していて、非常に参考になります。
尚、アルゴリズムに関する質問などトピックによっては、期待する回答が得られないことも多々あることは理解しておきましょう。
少しでも参考になる情報があれば儲けものという感じで視聴するのがいいと思います。
尚、質問については下記ページで受け付けているので、ブログを運営していて、Google検索で疑問に思っているがあれば質問しましょう!
質問する際は、ブログのURL含め細かい情報も提供することで、期待する回答を得られる可能性が高まります。
オフィスアワーを見ていると、URL情報が無いためにGoogle社員からの回答が一般的且つ抽象的な回答になってしまっているケースが多々見受けられます。
ウェブマスターヘルプフォーラムで疑問点を検索してみよう
今回の記事でもいくつか参考情報として掲載したのが、ウェブマスターヘルプフォーラムです。
SEOなどグーグル検索にまつわる疑問を投稿することで、SEO情報に詳しいエキスパートやGoogle社員の方から回答を得ることが出来ます。
また、質問する前に、疑問に感じている点を検索することで、過去に同じような質問をしているトピックが見つかることがあるので、まずはウェブマスターヘルプフォーラム内で疑問点を検索してみましょう。
まとめ Googleの啓蒙活動が足りていない
ブログを運営する上で、検索に関する疑問を解決するうえで、上記で紹介したGoogleのオフィスアワーやヘルプフォーラムは役に立つのですが、残念ながら現状は一部詳しい人たちにしか知れ渡っていません。
そのため、同じような疑問について、複数のブログで問題提起することが後をたちません。
この原因は多々あると思うのですが、個人的に大きな要因として感じているのは、疑問に感じたことをGoogleで検索しても、Googleのウェブマスターフォーラムの該当トピックがヒットしないということがあります。
すなわちGoogle自体のSEO対策が不十分な点があります。
また、SEO対策本の中で紹介されていないのも影響しているのかもしれません。
最初は、こういう本ってフォーラムとか紹介してくれてるのかな?と思ったんですよね。分からないことがあればこちらで質問してください、と。見てみたらフォーラムを紹介しているのは見つけられず、オフィスアワーは1つ見つけました(笑)。
— 金谷 武明 Takeaki Kanaya (@jumpingknee) 2018年8月16日
こうなったら、Google公式のSEO対策本でも出した方がいいのではないでしょうかね?
ちなみに、最近購入して、久しぶりに有益な本だと思ったSEO対策本は、「現場のプロから学ぶSEO技術バイブル」という本です。
最近SEOに詳しいブロガー間で話題にされる、サイテーション(引用) についても、触れられています。
ページ数が多いので、SEOマニア向けの本ではありますが、興味があれば読んでみるといいでしょう。