はてなブログのグーグル検索順位下落について考察してみた

当ブログははてなブログを利用していますが、2月11日以降グーグル検索から訪れる人が大幅に減っています。

減少幅は大体20%~30%で、当ブログでいうと1日あたり2000から3000のアクセス減少になっていて結構な影響が出ています。

日本語検索独自のアルゴリズム更新とは関係ない?

2017年2月3日にグーグルジャパンがGoogleの日本語検索において独自のアルゴリズムをリリースしたことを発表しました。

このアルゴリズム更新について、具体的な事は語られていませんが、昨年各種メディアを賑わせたDeNAのキュレーションメディアであるWELQ事件を発端としたキュレーションメディアによるコピー記事や著作権を無視した記事がGoogleの検索結果の1位など上位にくることから検索品質への非難が出ていたことに対処したと見る向きが多いです。

このGoogleジャパンによる日本語検索独自のアルゴリズム更新の影響について、2月3日において検索キーワード毎の順位を確認するGRC では軒並み各キーワードでの検索順位下落を確認したので、影響を受けたのだと思っていたのですが、その後検索順位は回復していたのでGoogleによくある検索順位の振れで、当ブログに対するアクセス減少の影響は見られませんでした。

GoogleのSEO対応検索アルゴリズム更新で軒並み検索順位がめっちゃ下がってる・・

しかし、それから約1週間後の2月11日、12日において、Google検索順位に少し大きな変動が発生しました。

●変動確認日時: 2017年2月11日 0時頃
※重要キーワード100個(Devo100)の平均順位変動幅で確認しています。

●変動幅
[ 12.6位 ] :直近2週間平均の順位変動幅の1.6倍
※6.7位以上10.0位未満:不安定 / 10位以上:大変動

●通常時
直近2週間平均  順位変動幅:8位
直近1カ月平均  順位変動幅:8.1位
直近2カ月平均  順位変動幅:7.6位

変動の詳細はこちら → http://namaz.jp/

namazからこのような変動報告はよくあることですし、土日はGoogle検索の順位が一時的に大きく触れて、月曜日以降に戻ることが多いので、これもこの時はそれほど気にはしていませんでした。

しかし、月曜日以降も順位は回復せず、日々チェックしているGoogle Analytics上でも数日間アクセス数の減少が顕著になってきたので、これは2月10日前後に行われたと思われるGoogleのアルゴリズム更新の影響を受けていると思ったわけです。

サーチコンソールでアクセスが減少したキーワードを確認

Google Analyticsのスマホアプリで日々簡易的にチェックしている状況ではアクセスを集めている人気記事に大きな下落はなかったので、どんな検索キーワードにおいてアクセスが減少しているのかを調査しました。

調査にはGoogleのSearchConsoleを利用しました。

Google Search Console

SearchConsoleに登録している各ブログまたはサイトを選択して、「検索トラフィック」を選択、更に「検索アナリティクス」にアクセスします。

すると、検索クエリ毎のクリック数が初期状態では表示されます。

また、直近28日間の検索からのクリック数全体がグラフで表示されているので、増加傾向なのか減少傾向なのかが視覚的に分かるようになっています。

ここで、日付のところにある、過去28日間と表示されているところをクリックして、「期間を比較」を選択し、「カスタム」を選択します。

元々用意されている過去7日間の比較でもいいのですが、今回はアクセスが減少しだした2月11日以降で比較したいので、カスタムを利用します。

今回は、2月11日~15日までの5日間と2月4日~8日までの5日間で比較を行いました。

Google検索2月11日前後での順位影響比較

検索キーワード クリック数
(17/02/11-17/02/15)
クリック数
(17/02/04-17/02/08)
クリック数の差 表示回数の差 掲載順位
(17/02/11-17/02/15)
掲載順位
(17/02/04-17/02/08)
A 190 515 -325 -878 7.4 4.5
B 212 457 -245 -220 2.8 1.8
C 18 249 -231 -10669 11 5.5
D 214 425 -211 -275 3 2.4
E 189 359 -170 -174 2.1 1.1
F 8 175 -167 -1192 5.9 4.7
G 475 604 -129 -174 1.8 1.5
H 14 131 -117 -1234 7.5 7.2
I 71 186 -115 -735 7.6 7.3
J 44 129 -85 -140 4.5 1.8
K 25 98 -73 -2242 10 8.4
L 33 102 -69 -123 3.1 1.8
M 56 124 -68 -35 7.3 4.3
N 12 71 -59 -424 5.6 4.6
O 45 95 -50 -342 4 2.6
P 8 57 -49 63 5.6 2.6
Q 74 121 -47 -13 2.2 1.7
R 11 58 -47 -3669 9 9.2
S 0 46 -46 -247 0 2.1
T 38 82 -44 -166 9.9 7.3
U 3 47 -44 -88 1 1

SearchConsoleの検索アナリティクスではクリック数の他に表示回数、Google検索での掲載順位を見ることが出来ます。

キーワードCはGoogle検索での表示回数が5日間で1万以上減少しています。

これはGoogle検索での1ページ目から2ページ目検索順位が下落してしまったことが要因でしょう。

そのため、検索からのアクセス数も90%以上失っています。

また、元々検索される回数が少ないキーワードですが、検索キーワードSに至っては元々検索順位が1位だったのに圏外へ飛ばされています。

検索1ページ目に表示されるようになったページの特徴

従来私のブログの記事が検索上位に表示されてアクセスを集めていたキーワードをグーグルクロームのシークレットモードで検索し、検索結果の1ページ目に表示されるサイトやブログについて確認してみます。

シークレットモード

support.google.com

シークレットモードで検索するのは、普段の検索では、個人の検索履歴などからGoogleの検索結果がパーソナライズされてしまっているからです。

このシークレットモードでの検索結果から、どんなページがGoogleから評価されるようになったのかが見えてきます。

2019年5月4日追記:

SEOに関する知識が対象でもある人ならグーグルの検索結果は、パーソナライズされているというのが昔は常識でしたが、

今は場所に関するクエリは別として、一般的な検索キーワードではパーソナライズはされていません。

出典:「Googleはパーソナライズ検索があるからね」は昔の話

 

公式サイトが上位を占めるようになった

1つ目は、公式サイト関連のページがGoogle検索の1ページ目に多くランクインしていることが分かりました。

検索での表示回数が1万回も減ったキーワードにおいては、検索結果1ページ目の10サイトのうち8サイトは公式サイトで占められていました。

具体的には、公式サイトのトップページ以外にサポートページやFAQのページ、料金の案内ページ、使い方手順のページなどが検索結果に表示されています。

個人的には、検索結果がとても良いようには見えませんが、一方でその検索キーワードを入力するユーザのことを考えると、公式サイト内の複数のページを結果として出すということも理解できます。

公式サイト以外では価格コムや楽天市場などのECサイトの個別商品ページも従来以上に検索上位にあらわれている印象です。

ウィキペディア、NAVER まとめが更に評価されるようになった

公式サイトやECサイト以外では、ウィキペディアやNAVER まとめの強さも目立ちました。

例えば、検索キーワードSは雑学系の記事で長いこと検索順位が1位か2位だったのですが、現在はウィキペディアのページが3つ、NAVER まとめの記事が検索順位の2番目に表示されるようになっています。

他の検索キーワードでもNAVER まとめの記事は相変わらず検索上位に表示されています。

NAVER まとめはキュレーションメディアの1つで、多くの無断転載画像や記事の引用が大多数なのにも関わらず以前よりも検索の上位に進出している印象です。

WELQ以上にSEO対策が素晴らしいのでしょう・・

私は見たことありませんが、価格コムが運営するキュレーションメディアであるキナリノも検索上位に進出し、アクセス数を上昇させている模様です。

キュレーションメディアが全て悪ではないですが、特にNAVER まとめについての現状は嫌悪感がかなりあるのも事実です。

はてなブログのドメインと独自ドメイン

はてなブログを運営している人からのアクセス減少報告も相次いています。

これに関連してはてなブログドメインに対してGoogleからなんらかの調整が行われたのではないかという噂もあります。

しかし、私のブログでも従来から検索上位に表示されていた記事が今もそのまま検索上位に表示されて多くのアクセスを集めている記事も多くありますし、私と同じくはてなブログのドメインを利用していて、月間で300万PV以上を誇る「クレジットカードの読みもの」さんも、クレジットカードという超ビッグワードで2位*という順位を確保しています。

*少し前まで長いこと検索1位でした

cards.hateblo.jp

これらのことから、単純にはてなブログドメインに対してGoogleが評価を落としたということは無いと思っています。

ドメイン関係なく、Googleによって記事の質が検索ユーザのニーズに合わない記事や、そもそも記事の内容が薄い記事の検索順位が下がったのと、はてなブックマークの被リンクパワーが下がった可能性の方が高いのではないかと推測しています。

その後、ツールを使ってはてなブログ含め主要どころのブログサービスについてサブドメイン配下のアクセス状況を調べてみたところ、はてなブログ同様にFC2ブログやアメブロなど各ブログも2月のGoogle検索アルゴリズム更新でアクセス数が激減していることが分かりました。

はてな以外のFC2ブログやアメブロも2月のGoogleアルゴリズム更新でアクセス激減

はてなブログの情報は目立つ

はてなブログの場合、他のレンタルブログと異なり、はてなブックマークという巨大なアクセス源があり、そこからソーシャルネットワークで情報が拡散される傾向があります。

そのため、はてなブログでのアクセス減少報告が他のブログに比べて目立っているのではないでしょうか?

恐らく、はてなブログ以外のライブドアブログやFC2ブログなどレンタルブログにおいても総アクセス数は減少しているのではないでしょうか?未調査ですが・・

はてなブログの独自ドメイン

はてなブログは、有料のProユーザであれば独自ドメインで運用することも可能です。

私はProユーザですが、はてなのドメインをそのまま利用しています。

独自ドメインにしていれば、今回のアクセス減少を防ぐことが出来たのでしょうか?

現時点では判断に迷うところです。

前述したように、以前同様アクセスをキープ、又は上昇している記事もあるからです。

因みに私は独自ドメインを使ってWordPressで運用しているブログがありますが、そっちは殆ど更新していないにも今回のGoogleの変動関係なく1日辺り1000PVをキープしています。

ただ、所詮1日1000PVしかない零細ブログなので情報としてはあまり参考にはなりません。

この際このブログも独自ドメインにして実験してみるということも考えていますが、どうしようかなといった感じです。

前述したように公式サイトやECサイトの評価が高くなっているので、独自ドメインにしたところで、状況はあまり変わらないように見えるからです。

20170212003011

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